ワックスだとガチガチに固まりすぎる、でも何もつけないと寝ぐせのまま。そんな中間を埋めるアイテムとして、メンズのスタイリングにヘアオイルを取り入れる方が増えています。濡れ感のある自然な束感が作れるのが、オイルならではの持ち味です。
ただし、ヘアオイルには「髪を保護するトリートメント用」と「スタイリング用」の2種類があり、目的が違えば選ぶ製品も変わります。セット力を求めているのにトリートメント用を買ってしまうと、いつまで経っても髪が決まりません。この記事では、メンズヘアオイルの選び方から使い方の手順、髪型別の使い分けまでを解説します。

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まず知りたい、2種類のヘアオイル
トリートメント用オイル
髪の保護と手触りを整えるためのオイルです。お風呂上がりのタオルドライ後に塗り、ドライヤーの熱から髪を守る役割を担います。セット力はほとんどないので、これだけで髪型を作ろうとしても形は保てません。
スタイリング用オイル
形を保つための成分が配合されているタイプです。セット力を求めるなら、こちらを選ぶ必要があります。ワックスほど固まらず、濡れ感を残したまま束をつくれるのが特徴で、近年のメンズスタイルと相性のよいアイテムです。
両方を兼ねる製品もある
ドライヤー前の保護にも、朝のスタイリングにも使える設計の製品もあります。1本で済ませたい方はこのタイプを探すとよいでしょう。ただ、セット力は専用品に比べると控えめになる傾向があります。
| 種類 | 主な役割 | セット力 |
|---|---|---|
| トリートメント用 | 熱や乾燥から髪を守る | ほぼなし |
| スタイリング用 | 束感・濡れ感をつくる | 中程度 |
| 兼用タイプ | 保護と軽い整えの両方 | 控えめ |
メンズヘアオイルの選び方
1. セット力の強さ
オイルのセット力は、ワックスやジェルに比べれば穏やかです。立ち上げやスパイキーな動きが必要な髪型には向きません。逆に、毛流れを整えて自然な束をつくるスタイルなら、オイル1本で十分に成立します。
2. ツヤの量
製品によって、しっとりしたツヤが強く出るものと、マットに近い仕上がりのものがあります。ビジネスの場では強すぎるツヤが浮くこともあるので、シーンに合わせて選びましょう。
3. 髪の量と硬さとの相性
硬くて太い髪は、オイルだけでは動きを抑えきれないことがあります。この場合はオイルを下地にして、その上から軽めのワックスを重ねる方法が現実的です。逆に細くやわらかい髪は、オイルの量が多いとすぐにぺたんとします。
4. 香りの強さと持続
朝つけて夕方まで香りが残る製品もあります。職場や取引先での印象を考えると、無香料か控えめなものを選ぶのが無難です。香水を使う方は、香りがぶつからないものを選んでください。
5. 洗い流しやすさ
油分が多い製品は、1回のシャンプーでは落ちきらないことがあります。頭皮に残ると毛穴の詰まりにつながるので、洗浄力のあるシャンプーとセットで考えるか、落としやすい設計の製品を選びましょう。
はじめての1本なら、セット力が中程度で香りが控えめな「スタイリング用オイル」を選ぶのが失敗しにくい選択です。物足りなければワックスを重ねればよく、逆に強すぎるものは調整が効きません。
よく名前が挙がるメンズ向けヘアオイル
仕様や価格は変わることがあるため、購入前に公式サイトや店頭で最新の情報を確認してください。
ナプラ N.(エヌドット)ポリッシュオイル
美容室でも広く使われている定番です。天然由来成分を中心とした処方で、髪にも肌にも使える設計になっています。濡れ感のある束をつくるのに向いており、メンズ・レディース問わず支持されています。シリーズの詳細はナプラ公式サイトで確認できます。
ナプラ N. スタイリングセラム
同じN.シリーズでも、こちらはセット力をつけるためのスタイリング成分が配合されたタイプです。ワックスとオイルの中間のような使い心地で、「オイルだけだと物足りないがワックスだと重い」という方に選ばれています。
LIPPS ベーススタイリングオイル
メンズヘアサロンのLIPPSが展開するスタイリング用オイルです。数種類のラインが用意されており、仕上がりの質感で選べる構成になっています。手ぐしで髪全体を整えるだけでも形がつくれるので、朝の時間が短い方に向いています。詳細はLIPPS公式オンラインストアにまとまっています。
兼用タイプの汎用オイル
ドラッグストアで手に入るアルガンオイル配合のヘアオイルのような汎用品も、下地としては十分に機能します。まずは手持ちのもので下地として使い、セット力が足りない分をワックスで補うという始め方もあります。

スタイリングの手順
オイルは使い方のクセが少しあります。手順を押さえておけば、朝の5分でも形になります。
手順1:髪を濡らしてクセをリセットする
寝ぐせがついたままオイルをつけても、形は直りません。スタイリングの成否は、この最初の工程でほぼ決まります。霧吹きか、洗面所で根元をしっかり濡らしてから始めましょう。霧吹きスプレーボトルを洗面台に1本置いておくと手間が減ります。
手順2:ドライヤーで根元から乾かす
根元を起こしたい方向に引っ張りながら、風を当てて乾かします。8割ほど乾いたら冷風に切り替えると、形が定着しやすくなります。ノズル付きの速乾ドライヤーがあると、狙った場所に風を当てやすくなります。
手順3:オイルを手のひら全体に伸ばす
ショートなら2〜3プッシュ程度が目安です。手のひらから指の間まで薄く伸ばしてください。この工程を省くと、つけた場所だけがべたついて塊になります。
手順4:後ろから前へ、内側からなじませる
後頭部から手を入れ、内側からもみ込むようになじませます。前髪は最後です。前髪から先につけると、そこだけ重くなって決まりません。全体になじんだあとで、残った分を前髪に軽く通します。
手順5:毛先をつまんで束をつくる
指先に残ったオイルで、毛先を数本ずつつまんで束をつくります。ここが濡れ感を出す仕上げの工程です。やりすぎると重たく見えるので、全体のバランスを見ながら数か所にとどめます。
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髪型別の使い分け
マッシュ・センターパート
オイルとの相性がもっともよいスタイルです。毛流れを整えて自然な束をつくるだけなので、オイル単体で完結します。量は控えめにして、根元にはつけないようにしましょう。
アップバング・立ち上げ系
オイルだけでは根元の立ち上がりを保てません。ドライヤーで根元を起こし、ハードタイプのヘアワックスやキープ用のヘアスプレーと組み合わせるのが現実的です。オイルは下地として全体になじませる役割にとどめます。
パーマスタイル
オイルとの相性が良い組み合わせです。半乾きの状態でオイルをもみ込み、カールを握るように整えると、動きが出やすくなります。乾かしすぎるとカールが伸びるので、8割程度で止めるのがコツです。
ショート・ビジネススタイル
ツヤの少ない軽めのオイルを少量、毛流れを整える目的だけで使います。清潔感を優先するなら、濡れ感を出しすぎないほうが好印象です。
ヘアオイルは頭皮につけるものではありません。地肌に多量につけると毛穴に油分が残る原因になります。かゆみやフケ、赤みが続く場合は使用を中止し、皮膚科で相談してください。ヘアケアの基礎知識は花王のヘアケアサイトでも公開されています。
ありがちな失敗と対処
べたついて不潔に見える
量が多すぎるのが原因です。ショートで2〜3プッシュを超えていないか見直してください。すでにつけすぎた場合は、乾いたタオルやティッシュで表面を軽く押さえると余分な油分が取れます。
夕方には形が崩れている
オイルのセット力には限界があります。夕方まで保ちたいなら、仕上げに軽めのスプレーを遠目から吹くと持ちが変わります。汗をかきやすい季節はとくに有効です。
シャンプーで落ちきらない
1回のシャンプーで落ちない場合は、予洗いを長めにとってから洗ってください。それでも残る感覚があるなら、週に1度クレンジング用のスカルプシャンプーを挟むという方法もあります。

よくある質問
Q. ワックスとどちらがよいですか?
目指すスタイルによります。自然な束感や濡れ感ならオイル、立ち上げやしっかりした固定が必要ならワックスです。両方を組み合わせるのが実は一番扱いやすい方法です。
Q. 何プッシュ使えばよいですか?
ショートで2〜3プッシュ、ミディアムで3〜4プッシュが目安です。髪の量によって変わるので、少なめから始めて足していきましょう。
Q. 乾いた髪と濡れた髪、どちらにつけますか?
スタイリング用として使うなら、ドライヤーで乾かしたあとの髪につけます。トリートメント目的なら、タオルドライ後の湿った髪です。目的によって順番が変わります。
Q. 毎日使っても髪に悪くないですか?
適量を守り、頭皮につけず、その日のうちにきちんと洗い流していれば問題ありません。むしろドライヤーの熱から髪を守る役割もあります。
Q. 前髪だけ重くなってしまいます
前髪に先につけているのが原因です。後頭部からなじませ、最後に手に残った分だけを前髪に通してください。
Q. 短髪でも使えますか?
使えます。量をごく少量にして、毛流れを整える目的で使うと清潔感が出ます。ベリーショートの場合は1プッシュ以下でも十分です。
Q. 白髪や薄毛が気になる場合も使えますか?
スタイリング用として使う分には問題ありません。ただし頭皮の状態が気になる場合は、地肌につかないよう毛先中心に使い、頭皮ケア製品とは分けて考えてください。
まとめ
メンズヘアオイルを選ぶときは、まずスタイリング用かトリートメント用かを見分けることが出発点です。セット力を求めるならスタイリング用を選び、そのうえでツヤの量、香りの強さ、洗い流しやすさで絞り込んでいきましょう。
使い方では、髪を濡らしてリセットする、ドライヤーで根元から乾かす、手のひらでよく伸ばす、後ろからなじませて前髪は最後、という手順を守るのが決め手です。立ち上げが必要なスタイルではワックスやスプレーと組み合わせながら、自分の髪型に合った1本を見つけてください。
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