ドラッグストアやバラエティショップで手に入る市販のトリートメントは、近年めざましい進化を遂げています。かつてはサロン専売品との差が歴然でしたが、現在の市販トリートメントには、サロン品に引けを取らない高品質なアイテムが数多く登場しています。
この記事では、髪質やダメージレベルに合わせた市販トリートメントの選び方と、実際に評価の高いアイテムを詳しく紹介します。自分にぴったりの1本が見つかるはずです。
市販トリートメントの選び方|3つの基準
基準1:自分の髪質に合ったタイプを選ぶ
トリートメント選びで最も重要なのは、自分の髪質に合ったものを選ぶことです。髪質を無視して選んでしまうと、「重すぎてペタンコになった」「軽すぎてパサつく」といったミスマッチが起きます。
- 細い髪・猫っ毛:軽めのテクスチャーで、ボリュームダウンしにくいもの
- 太い髪・硬い髪:しっとり系の濃厚なテクスチャーで、まとまりを出すもの
- くせ毛:保湿力が高く、うねりを抑えるもの
- カラー・パーマでダメージを受けた髪:補修成分が豊富なもの
基準2:配合成分をチェックする
市販トリートメントでも成分表示は確認できます。以下の成分が配合されているものは、高い効果が期待できます。
- 加水分解ケラチン:ダメージ部分を補修し、髪の強度を回復
- γ-ドコサラクトン(エルカラクトン):ドライヤーの熱で補修効果を発揮する次世代成分
- メドウフォーム-δ-ラクトン:熱によりキューティクルを補修
- セラミド:髪内部の水分を保持し、パサつきを防ぐ
- ヘマチン:カラーやパーマのダメージを補修する優秀成分
成分表示は配合量の多い順に記載されています。補修成分が成分表の前半に記載されているアイテムは、それだけ高濃度で配合されている証拠です。購入前にぜひチェックしてみてください。
基準3:インバスかアウトバスかを使い分ける
トリートメントには大きく分けて2つのタイプがあります。
インバストリートメント:お風呂の中で使い、洗い流すタイプ。髪内部への浸透力が高く、ダメージ補修に効果的です。
アウトバストリートメント:お風呂上がりに使う洗い流さないタイプ。髪の表面をコーティングし、ドライヤーの熱や紫外線から髪を守ります。
理想的には、インバスとアウトバスの両方を使うことで、髪の「内側」と「外側」の両方をケアできます。

髪質別おすすめ市販トリートメント
細い髪・猫っ毛におすすめ
細い髪は重すぎるトリートメントを使うとボリュームが出なくなるため、軽めの仕上がりのものがベストです。
「&honey Melty モイストリペア ヘアトリートメント」
90%以上が保湿・保護成分で構成された、水分たっぷりのトリートメントです。重すぎないテクスチャーで、細い髪でもふんわりとした仕上がりを維持しながら、しっかりと潤いを与えます。ドラッグストアで1,500円前後と手が届きやすい価格帯です。
「ラサーナ 海藻 海泥トリートメント」
ブルターニュ産の海泥が毛穴の汚れを吸着しつつ、海藻エキスで潤いを補給します。髪に余計な膜を張らないため、細い髪でもペタンとならず、さらさらの仕上がりが特徴です。
太い髪・硬い髪におすすめ
太くてゴワつきやすい髪には、油分とタンパク質を豊富に補給できる濃厚なトリートメントが適しています。
「フィーノ プレミアムタッチ 浸透美容液ヘアマスク」
ドラッグストアで購入できるトリートメントの中でも、特に人気の高いアイテムです。6種類の美容液成分が髪に浸透し、硬い髪もしっとりとまとまりのある仕上がりにしてくれます。価格も1,000円前後とコストパフォーマンスに優れています。
「ミルボン ディーセス エルジューダ エマルジョン+」
もともとサロン専売品でしたが、現在はバラエティショップなどでも入手可能です。バオバブエキスが髪に水分を閉じ込め、硬い髪を柔らかく扱いやすい質感に変えてくれます。アウトバスタイプで、タオルドライ後に適量を馴染ませて使います。
くせ毛におすすめ
くせ毛のうねりは、髪内部の水分バランスの乱れが主な原因です。均一に水分を補給し、保持するトリートメントを使うことで、くせ毛の広がりやうねりを軽減できます。
「エッセンシャル flat モイスト&モイスト トリートメント」
うねり・くせ毛に特化したラインで、ゴワつきの原因となる髪内部の水分偏りを整えてくれます。使い続けることでくせが落ち着き、扱いやすい髪に近づきます。
「TOKIO IE インカラミ プレミアムトリートメント」
サロンでも使われている「TOKIO」シリーズのホームケア版です。特許技術「インカラミ反応」により、髪内部でタンパク質同士を結合させて補修する独自のアプローチが特徴です。くせ毛のうねりにも効果的で、髪の芯からしなやかになります。

カラー・パーマでダメージを受けた髪におすすめ
カラーやパーマで傷んだ髪には、ケラチンやヘマチンなど、タンパク質を補修する成分が豊富に配合されたトリートメントが必要です。
「ボタニスト ボタニカルヘアマスク ダメージケア」
ボタニカル成分と補修成分のバランスが良く、ダメージヘアをしっとりとまとめてくれます。週1〜2回のスペシャルケアとして使うことで、サロン帰りのような質感を維持できます。
「ナプラ N. シアトリートメント」
超高圧処理した3種類のシアバターを配合し、カラーダメージで空洞化した髪内部を補修します。軽すぎず重すぎない絶妙な仕上がりで、さまざまな髪質に対応できる万能型です。
トリートメントの正しい使い方
インバストリートメントの効果的な使い方
- シャンプー後、軽く水気を切る:びしょびしょの状態だとトリートメントが薄まってしまいます
- 毛先を中心に塗布する:根元には塗らず、中間から毛先に向かって馴染ませます
- コームで全体に行き渡らせる:目の粗いコームで梳かすとムラなく浸透します
- 3〜5分放置する:蒸しタオルを巻くと浸透力がさらにアップします
- ぬるま湯でしっかりすすぐ:すすぎ残しは頭皮トラブルの原因になります
トリートメントを頭皮に塗布するのは避けてください。頭皮に残ると毛穴が詰まり、かゆみやフケ、抜け毛の原因になることがあります。耳より下の髪にのみ使用しましょう。
アウトバストリートメントの効果的な使い方
- タオルドライで余分な水分を取る:ゴシゴシ拭かず、タオルで髪を挟むように水分を吸い取ります
- 適量を手のひらに広げる:ショートなら1プッシュ、ロングなら2〜3プッシュが目安
- 毛先から中間にかけて馴染ませる:手ぐしを通すように均一になじませます
- ドライヤーで乾かす:根元から乾かし、最後に冷風でキューティクルを閉じます

市販 vs サロン専売品|実際の違いは?
市販トリートメントとサロン専売品の間には、確かに品質の差がある場合もあります。しかし、その差は以前ほど大きくはなくなっています。
サロン専売品の強み
- 補修成分の配合濃度が高い傾向がある
- 美容師のカウンセリングのもと、最適なアイテムを選べる
- プロの施術との相乗効果が期待できる
市販品の強み
- 手軽に入手でき、コストパフォーマンスに優れる
- バリエーションが豊富で、自分に合うものを探しやすい
- ドラッグストアのテスターで香りや質感を事前に確認できる
ダメージが深刻な方はサロン専売品を検討する価値がありますが、日常的なケアであれば市販品でも十分な効果を得られます。
日本ヘアカラー工業会の公式サイト(日本ヘアカラー工業会)では、ヘアカラー後のケア方法について専門的な情報が提供されています。
トリートメントの効果を長持ちさせるコツ
シャンプーの見直し
洗浄力が強すぎるシャンプーを使っていると、トリートメントの効果が半減してしまいます。アミノ酸系やベタイン系の優しい洗浄成分のシャンプーに切り替えることで、トリートメント成分が髪に留まりやすくなります。
ドライヤーの使い方を改善する
ドライヤーの熱は髪のダメージ原因の一つですが、自然乾燥はもっと悪影響です。濡れた状態の髪はキューティクルが開いており、摩擦ダメージを受けやすいためです。お風呂上がりはできるだけ早くドライヤーで乾かしましょう。
ヘアアイロンの温度に注意する
ヘアアイロンの温度は、150℃以下に設定することをおすすめします。180℃以上の高温は髪のタンパク質を熱変性させ、取り返しのつかないダメージを与える可能性があります。
日本毛髪科学協会の公式サイト(日本毛髪科学協会)では、髪と頭皮に関する科学的な知見が公開されています。
紫外線は肌だけでなく髪にもダメージを与えます。外出時にはUVカット効果のあるアウトバストリートメントを使ったり、帽子を被ったりして、髪の紫外線対策も忘れずに行いましょう。
よくある質問(Q&A)
Q1. トリートメントとコンディショナーの違いは何ですか?
コンディショナーは髪の表面をコーティングして指通りを良くするもの、トリートメントは髪内部まで浸透して補修するものです。ダメージが気になる場合はトリートメントの使用が効果的です。両方使う場合は、トリートメント→コンディショナーの順番が推奨されます。
Q2. トリートメントは毎日使っても大丈夫ですか?
デイリー使い用のトリートメントであれば毎日の使用もOKです。ただし、ヘアマスクやヘアパックなどの集中ケアタイプは週1〜2回の使用が推奨されます。毎日使うと髪がベタついたり、重くなりすぎることがあります。
Q3. 市販トリートメントの適正な価格帯はどのくらいですか?
日常使いのインバストリートメントであれば、800〜2,000円程度の価格帯でも十分に優秀なアイテムがあります。アウトバストリートメントは1,500〜3,000円程度が選択肢が豊富です。高ければ良いというものではなく、自分の髪質に合った成分が配合されているかが重要です。
Q4. トリートメントを塗った後、どのくらい放置すべきですか?
通常のインバストリートメントであれば3〜5分が目安です。ヘアマスクタイプは5〜10分程度の放置が推奨されるものもあります。放置時間は各アイテムのパッケージに記載されていますので、それに従ってください。長時間放置しても効果がさらに上がるわけではありません。
Q5. オイルトリートメントとミルクトリートメント、どちらが良いですか?
髪質によって使い分けるのがベストです。オイルタイプはコーティング力が高く、太い髪や乾燥した髪の広がりを抑えるのに向いています。ミルクタイプは軽い仕上がりで、細い髪や猫っ毛の方に向いています。季節やその日の髪の状態によって使い分けるのもおすすめです。
Q6. カラーの色持ちを良くするトリートメントはありますか?
カラーケア専用のトリートメントを選ぶことで、色落ちを抑えられます。ヘマチン配合のトリートメントはカラーの退色防止に効果的です。また、カラー後48時間は髪が特にデリケートな状態のため、この期間は優しいトリートメントでのケアが重要です。

まとめ
市販トリートメントは、正しく選べばサロン帰りのような仕上がりを自宅で実現できる優秀なアイテムです。選び方のポイントは、「自分の髪質に合ったもの」「補修成分がしっかり配合されたもの」「インバスとアウトバスの使い分け」の3つです。
トリートメントは1回使っただけでは劇的な変化は感じにくいものですが、正しい方法で使い続けることで髪のコンディションは変わっていきます。毎日のケアの積み重ねが、美しい髪への最短ルートです。自分の髪にぴったりの1本を見つけて、理想のヘアスタイルを手に入れましょう。

